EOS R、Z6、α7m3、フルサイズミラーレス徹底分析
各社の方向性
EOS R
RはRe.imagingという意味だそうです。
CANONフルサイズミラーレスの第一世代は、5Dmk4のサブカメラという位置づけだと思います。
それを強く感じるのはマウントアダプターが三種類も販売されることです。おそらくセンサーは5Dmk4のカスタム品ではないでしょうか。
レンズ(EF使用時)もセンサーも5Dmk4と同じ、だから画質は同じ
しかしAFや堅牢性など基本性能は5Dmk4に譲る
値段も少し安く、軽いのでバッグにもう一つカメラをつっこめるでしょ
という5Dmk4のサブカメラという位置づけに感じます。
特に面白いのはフィルター対応アダプターです。
「ミラーレスで軽い、そしてフィルターワークがしやすい」そういう性格のサブカメラではないでしょうか。
さらに6Dや80Dからのステップアップモデルという位置づけも同時に兼ねられるカメラだと思います。
ニコンZ6,7
メインカメラの置き換え
ニコンの新しいメインストリーム
発表イベントを見ていると次の100年を見据えた製品であることを強調していました。
完全にD750とD850を置き換えにきたような全力のカメラだと思います。
値段もD850 やD750を超える価格なので、サブカメラとして気楽につかえるような感じではありません。
きっとD810やD750など少し古い機種を使っている人からの乗り換えを意識しているように思います。
実機は触っていませんが、ニコンの集大成であるという意気込みを感じるカメラです。
α7III
Eマウントが8年、フルサイズが4年
完全にAマウントからソニーのメインになりました。
フルサイズエントリー機と旧機種の7Ⅱを併売し、7Ⅲは中級機という位置づけです。
フルサイズEマウントカメラの現行機種が8台もあり、それぞれ性格が違いラインナップが充実しています。
その中のスタンダードモデルがα7Ⅲです。
S1R、S1
ライカ、シグマと戦略的協業を発表し、Lマウントに参入をしました。
これから最もレンズの充実したマウントになる可能性が高いです。
2020年に8k動画を間に合わせるとという発言が2018年初頭にありましたが、こういう手で来たかと、また実現しそうだなと思います。
CANONとNIKONはソニーを追い越そうとするカメラを発表し、パナソニックはソニーがどうこうでなく、ナンバーワンを目指したという印象です。
自分が感じる一番の魅力はライカレンズを使えることです。ライカレンズはとても高いので、一式ライカというのはハードルが高いかもしれませんが、どうしてもつかってみたい一本だけライカレンズを買うとかという選択肢もあります。選択肢が有るのと0というのは大きな違いです。
基本スペック
EOSR | Z6 | α7III | |
発売時直販価格 | 237,500円+税 | 272,880円 | 228,000円+税 |
センサー
エンジン |
30MPDPセンサー
有効画素3030万 総画素3170万約 36.0×24.0mm DIGIC8 |
24mp裏面照射センサー
有効画素2450万 総画素数? 35.9×23.9mm 2018 EXPEED6 |
24mp裏面照射センサー
有効画素2420万 総画素2530万 35.6×23.8mm 2017BIONZX |
センサーホコリ対策 | 電源連動シャッター開閉 | X | X |
防塵防滴 | 配慮
完全に防ぐものではありません。 |
高い防塵・防滴性能を確保 | 配慮
完全に防ぐものではありません。 |
シャッター耐久 | 約20万回 | 約20万回 | 約20万回 |
外形寸法 | 135.8
98.3 84.4mm |
134
100.5 67mm |
126.9
95.6 62.7mm |
重量
本体のみ |
660g
580g |
約675g
585g |
約650g
約565g |
記録メディアスロット | SDUHS-Ⅱx1 | XQDスロットx1 | SDスロットX2
片方のみUHS-Ⅱ |
ファインダー |
369万ドット ファインダー倍率0.76倍
|
369万ドット
ファインダー倍率約0.8倍 |
約236万ドット
ファインダー倍率0.74倍 |
液晶モニター | 210万ドット
横開きバリアングル |
210万ドット
チルト |
92万ドット
チルト |
wi-fi | ○ | ○ | ○ |
bluetooth | ○ | ○ | ○ |
USB-C | ○ | ○ | ○ |
USB充電給電 | 充電のみ | 充電のみ | 充電給電○ |
バッテリー | LP-E6N/LP-E6
1865mAh |
EN-EL15b
2200mAh |
NP-FZ100
2,280mAh |
撮影可能枚数 | 370枚
動画撮影140分 |
ファインダーのみ使用時:約330コマ
動画撮影約85分 |
ファインダー使用時:約610枚
動画撮影125分 |
センサー性能(DxO)
Z6は7Ⅲのセンサー同等品、EOS Rは5DⅣ同等品(ほぼ確定)と予想しています。
EOSR | Z6 | α7III | |
color dept(色の再現域と分離) | 24.8(推定) | 25(推定) | 25 |
Dynamic Range | 13.6(推定) | 14.7(推定) | 14.7 |
Low-Light ISO (許容できるISO感度) |
2995(推定) | 3700(推定) | 3730 |
操作部
EOSR | Z6 | α7III | |
タッチパネル | ○ | ○ | ○ |
マルチセレクター(ジョイスティック) | マルチファンクションキー | ○ | ○ |
ダイヤル数
|
3
モードダイヤル 前ダイヤル レンズコントロールリング |
3
前後ダイヤル モードダイヤル
|
5
前後ダイヤル 背面十字キーダイヤル 露出補正ダイヤル モードダイヤル |
物理ボタン数 | 8? | 15? | 15
(11+背面ダイヤルの上下左右) |
右肩液晶 | ○ | ○ | X |
撮影機能
EOSR | Z6 | α7III | |
ファインダーブラックアウトフリー | X | X | X |
電子シャッター(サイレントシャッター) | ○ | ○ | ○ |
アンチディストーションシャッター | X | X | X |
フリッカーレス撮影 | 静止画フリッカー低減撮影 | 静止画フリッカー低減撮影 | ○ |
LVの被写界深度連動 | プレビューボタン | プレビューボタン?
F5.6まで? |
常時反映(切り替え可能) |
手ブレ補正 | レンズ補正 | ボディ5軸5段 | ボディ5軸5段 |
瞳AF | 追従○
連写X |
X | 追従○
連写○ |
AF測距点合計 | AFエリア任意選択時最大5,655点から | 273点 | |
AF測距点(位相差) | 143分割 | ? | 693点 |
AF測距点(コントラスト) | ? | ? | 425点 |
AF検出輝度範囲 | -6~18EV
(F1.2レンズ使用時) |
-1~19 EV | -3-20EV
(F2.0レンズ使用時) |
連写性能 | 最高8コマ
AFサーボ5コマ |
最高11コマ
14bit9コマ |
Hi+時:最高約10コマ/秒 |
連続撮影可能 枚数 | RAW47枚 | 20枚程度 | 非圧縮RAWで40枚 |
動画 | 4K30p
フルHD60p HD120p |
FullHD 120p,
4K UHD 30p Video, N-LOG profile |
3,840×2,160(30p、100Mbps) |
パナソニックS1とS1R
S1R 47MPセンサー、S1 24MPセンサー
ライカLマウント(シグマも参入)
ボディ内手ぶれ補正
4k60P
3方向チルト液晶
XQDとSDのWスロット
比較画像
EOSRとα7Ⅲ
NIKON Zとα7RⅢ
3機種の強みと弱み
EOS R
・高バランス機
7Ⅲと同じく欲張りすぎす、高バランスにまとめてきたのではないでしょうか。価格も抑えめになっています。
機体はCANONの方がリッチで、機能はα7の方が豊富だという印象です。
・マウントアダプター
「マウントアダプター EF-EOS R」「コントロールリング マウントアダプター EF-EOS R」「ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS R」の三種類のアダプターで、使い方によってはEFマウントカメラよりもEFレンズを使いやすいかもしれません。
・手ぶれ補正
ボディ内手ぶれ補正がないのは残念です。ボディ内5軸5段補正の効果は非常に大きいです。
・レンズ
35mmハーフマクロレンズ、2870F2、50mmF1.2
と他社にはないレンズも魅力的です。
・ホコリ対策
ホコリ対策に電源連動シャター開閉は面白いと思いました。どれだけ効果があるか興味があります。
でも自分はこれまで8年ミラーレスを使って、ホコリに悩まされたことはありません。
ニコンZ6
・質の高さは一番、それが弱点
EVFや液晶さらにボディの材質など贅沢な仕様になっています。
それがそのまま弱点であり、少し値段が高くなっています。
・ダイヤルやボタンの豊富さ
ダイヤルやボタンの数は操作性に直結してきます。豊富なのは大きなメリットです。
・卓越した光学性能?
50mmで85F1.4相当のボケ量を得られるのはワクワクします。
しかし、MFでサイズもかなり大きく値段も高いようなので、ほとんどの人には縁の遠いレンズになりそうです。
Z7の実機を触って来ました。感想書いてあります。↓
α7Ⅲ
・追従瞳AF
三機種で唯一瞳を追従します。(コンティニュアス・サーボ)
α7ⅱから追従瞳AFがありますが、そんなに難しい技術なのでしょうか。
これはソニーの大きなメリットですが、使わない人も多い機能です。
・レンズやアクセサリーの豊富さ
先行メーカーの強みですね。
レンズラインナップは全く違います
純正だけでも25本
サードパーティーを合わせると価格.comの登録は102本あります。
・小指問題
よくやり玉にあがっている問題ですが、
自分は拡張グリップを使っているので問題ありません。
軽いレンズ一本で出かける時ははずすこともあります。
用途に応じてコンパクトにもできる、大きくもできる自分は逆にメリットだと思っていますが、デメリットでもあります
https://gophoto.work/α7Ⅲ徹底比較
S1R、S1
・圧倒的に大きなボディ。
展示品を触っただけですが、G9proのグリップが一番にぎりやすいと思います。
サイズ的にも同等かそれをこえる大きさだと思います。
コンパクトさは全く意識せず、操作性にこだわった機種だと思います。
・動画
フルサイズではじめて4K60Pを実現しました。
自分は動画興味ありませんが、動画撮る人には大きな機能だと思います。
CANONニコンにがっかりした点
・ 被写界深度の常時ライブ確認
ミラーレスのメリットはファインダーで見たままを撮れることだと思いますが。
CANONニコンは一眼レフと同じく絞りプレビューボタンを押すことになります。
ミラーレスのメリットを捨てているようにも思います。「ミラーレスとは何か」というスタートが間違っているのではとすら思います。
遠景主体の人には関係ないかもしれませんが、
ポートレートや花マクロとかテーブルフォトとかパンフォーカスしないときに重宝する機能で、
・ピントの合う範囲を厳密に調整できる
・ぼかし方、ボケの形を細かく作り込める
自分にとってはとても大事な機能です。
まとめ
最強カメラは無いというのが自分の持論です。
画質だけで決まるわけでなく、AFだけで決まるわけでもなく、
自分の撮影スタイル、撮影環境
これまでの所持機材があって継続、乗り換え、追加の判断などもあります。
その他にもいろんな要素があって、自分に最も適したカメラが決まります。
この三機種だけでなく、コンデジやスマホまで含めて一長一短があって自分に一番適したカメラがあると思います。
三者三様どのカメラも発表を楽しめました。
ただ新品のα7RⅡが実質15万円(発売時42万円)前後で買えるので、自分ならα7RⅡにしそうです。さすがに底値だと思います。
[blogcard url=”https://gophoto.work/α9やα7riiiなどキャッシュバックキャンペーン”]
次はパナソニックがフルサイズカメラを出すのではという噂もあり、撮影だけでなく、機材も好きな自分としては祭り感覚でしばらく楽しめそうです。
https://gophoto.work/α7Ⅲ徹底比較
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